どんな時に鍵を交換すればいいの?
安全・安心な暮らしを送るための、カギ交換のタイミング。防犯のプロが、プロの視点からポイントを押さえた”鍵の換え時”について解説します。
今使っているカギを以前に落としたことがある。または落としたけど見つかった経験がある。
以前鍵を落とした、落としたけどその後見つかったという経験をお持ちの方も居られると思います。見つかったから安心!はちょっと待ってください。見つかった場所例えば自宅内で見つかったなどの場合は特に問題はありませんが、外出先でなら話は変わってきます。特に住所等がわかるものと一緒に失くした時には要注意です。できるだけ早く鍵の付け替えをされることをお勧めします。
カギが入ったカバンが置き引き被害に遭った。
普通に鍵を落とすよりも緊急性を伴います。盗んだ人が鍵をもってやってくるかもしれません。あるいは合いかぎを作って仲間たちにばらまかれるかもしれません。警察に連絡するとともに大至急鍵の交換をしてください。予算的に有利な「カギ山のパターン変更」でも有効です。
同じ年代に建てられた住宅街、ご近所で鍵破りによる空き巣被害があった。
空き巣ドロボーは鍵穴からの侵入に成功すると味を占めてまた訪れます(侵入盗の再犯率は非常に高いです)。特に築年数が高く似通った住宅が建ち並ぶ一角を狙ってきます。なぜならよく似た種類で防犯性もそれほど高くないカギを使っているお家がたくさん存在するからです。ピッキングやカム送り、バンピングや破壊解錠などといったあらゆる方法で侵入を試みます。これらを阻止するためにも最新の防犯性の高い鍵への交換で対策しましょう。
鍵の回りが固くなった、引っ掛かりを感じるようになった。
メーカーが刻印されている本カギで鍵の回転が固くなったりひっかかりを感じるようになると、そのカギ穴に寿命が訪れようとしているサインだと思ってください。そのまま使い続けると鍵穴が鍵が折れてしまったり抜けなくなったりします。内部部品の経年劣化による摩耗や本かぎの鍵山の摩耗が主な原因です。修理で対応可能な場合もありますが、この際防犯性を上げるための鍵交換を選択されることをおすすめします。
カギを回すとき、前後のガタツキが目立つようになった。
カギを抜き差しするときに、鍵穴が前後方向に大きく動き始める(ガタつく)と要注意です。鍵穴の奥のテールピース(錠前を動かす部品)の取付が緩んできていることが考えられます。小さなねじで止められている場合はシリンダーを外しねじを締め付けることで対処できますが、カシメや溶着の場合は手の施しようがありません、修理不能となります。そのままご使用になると突然鍵穴が抜けてしまうこともあります。
メーカー刻印のカギ(純正キー)が1本もなく、今はスペアキーを使っている。
メーカー出荷時の本かぎ(純正、メーカー刻印があるカギ)が紛失により1本もなく、合鍵屋さんで作られたスペアキーのみとなってしまった時。そのまま使い続けられても何ら問題ありませんが、いざ失くしたときや折れてしまった時、予備キーを補充するためにスペアキーを作ろうとしてもスペアーキーから再びスペアキーを作るのはほぼ不可能です。スペアキーを作った時点で目には見えないレベルですが精度は落ちています。落ちてしまった精度の鍵からスペアキーを作るとさらに精度が落ちてしまいます。当然そのカギでは使用は困難となります。最悪の場合、鍵穴が破損することも考えられます。それ以前にほとんどの合鍵屋さんに作成を断られてしまいます。
中古住宅を購入した、賃貸だけど新規入居した。
中古住宅をご購入された際には鍵交換は必須とお考えになっていいでしょう。鍵の履歴は見えない部分が多く、いつ誰がどこで合鍵を作っているかわかりません。前の入居者の方がまだ鍵を持っているかもしれません。渡し忘れのケースもあり、悪意がないとしても気持ちがいいものではありません。安心で快適なご新居生活を送るためにも鍵の取り換えをされることをおすすめします。賃貸物件でも、大家さんにご相談され可能であれば交換されるとよいでしょう。
離婚をした、同居人や恋人と別れた。
同じ屋根の下に暮らした元配偶者の方や親しくお付き合いしていた方も合い鍵を持っている可能性は極めて高いです。離婚後に勝手に家を出入りし者を持ち出すなどといったトラブルもよく耳にします。離婚をされた際、恋人と別れた際には鍵の交換も忘れずに行ってください。
友人やその他家族以外の人にカギを貸したことがある。
メーカー刻印の本かぎに刻印されている鍵番号で合鍵が作製できることをご存知でしょうか?今やインターネットの合鍵作成サービスで簡単に作れてしまうのです。鍵番号はクレジットカードの暗証番号などと同等に非常に大切なものです。万が一落とした鍵が見つかっても鍵番号がすでに他人に知られてしまっている可能性は否定できません。見つかったからと安心されずに鍵の交換をされることをお勧めいたします。
毎回ではないが、時々鍵が空回りするようになった。
シリンダー(鍵穴)と錠前の連結部の摩耗が考えられます。鍵を差し込み、強く押し付けて回さないと開け閉めできない場合はほとんどの原因がそれにあたります。シリンダーの尾部についているパーツや錠前の回転部が著しく摩耗している場合はカギと錠前両方の交換が必要となります。
これまで一度もカギの取り換えをしたことがない
築年数にもよりますが、古い住宅の場合、玄関や勝手口などの開口部についている鍵は構造が単純でピッキングやバンピング対策がなされていない可能性が高いです。いまだに鍵破りによる侵入窃盗のおよそ50%が古い鍵を不正解錠してのものです。目安として築15年以上経過している住宅は早急に交換されることをお勧めいたします。
キーナンバーが刻印されている鍵の写真をSNS等にアップしてしまった。
現代の”あるあるミステイク”ですね。アクセサリーとして何気にアップした鍵の写真、よく見るとキーナンバーが映り込んでいる。今やインターネットでキーナンバーから本人確認もろくにせずに簡単に作ってくれる業者さんが沢山あると聞いています。何かの拍子でアップした本人の所在が他人に知れ渡る可能性も否定できません。
今すぐというわけではないが、鍵を換えたほうが良いと考えている。
鍵の取り換えは上記に記載した理由以外、気になった時が替え時としてお考えになってよいでしょう。現在入手できるカギ交換用のシリンダーはほとんどのものがピッキングやバンピングなどの不正解錠に対応しています。少なくとも現在お使いになられているカギよりも防犯性能がアップしていることが多いです。気になった時、迷わずに交換されることをお勧めします。
玄関はいい鍵付けたけど、勝手口が...
玄関の扉には上下2か所のシリンダーをディンプルキーに換えて(ダブルディンプルキー仕様)、あるいは防犯補助錠を付け防犯性はかなり高めることができたけど勝手口のカギは昔ながらのキーシリンダーを使って居られるお宅は結構あります。勝手口は物陰となって人目に付きにくく侵入を試みる泥棒さんには格好の場所となり得ます。勝手口こそ守ってほしい開口部なのです。
鍵交換のタイミングがわからないときは鍵と錠前、防犯のプロ、滋賀鍵トラブルサービスへご相談ください
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